Sunrunの2024年第4四半期決算説明資料のまとめです。
1. 主要実績ハイライト
- 売上と契約価値の成長
- 契約者価値合計: 16億ドル(前年比+28%、前期比+9%)
- 契約純価値創出: 3.57億ドル(前年比+125%、前期比+48%)
- キャッシュ創出: 3,400万ドル(3四半期連続プラス)
- 純収益資産: 68億ドル(1株あたり30ドル相当)
- 顧客数: 1,048,842世帯(前年比+12%)
- 設置容量:
- 太陽光:7.2GW
- 2024Q4導入量:242MW(前年比+7%、前期比+6%)
- 蓄電池:2.5GWh
- 2024Q4導入量:392MWh(前年比+78%、前期比+17%)
- 太陽光:7.2GW
- 蓄電池付帯率: 62%(前年比+17ポイント、前期比+2%)

2. 戦略と実行ポイント
- 高付加価値製品へのシフト
高マージン製品(蓄電池付き)へのシフトを加速。2025年もこの方針を継続。 - 地域・販路の最適化
利益率の高い市場や販売チャネルに集中。



3. 財務体質の強化
- 3四半期連続のキャッシュ創出
2025年も年間2億~5億ドルのキャッシュ創出を目標。 - 負債削減
- 2024年Q4にリコース債務を1.32億ドル返済。
- 2026年転換社債の98%を償還済み。
- 非リコース債務は約120億ドル(資産に紐付いた債務)。
- プロジェクト資金調達余力
2025年以降の設置分(500MW分)の税制優遇資金確保済み。
4. 製品・市場動向
- ストレージ普及加速
- 蓄電池付きの設置率はQ4で**62%**に到達。
- 特にカリフォルニア(89%)、ハワイ・プエルトリコ(ほぼ100%)。
- グリッドサービス市場参入
- 16プログラムに参加、2.5GWhのストレージ容量を管理。
- 災害対応でも実績
- LA火災時に4,200世帯がバッテリーで停電を乗り切り、Sunrunが緊急電源支援。
5. 2025年見通し
- Q1ガイダンス
- キャッシュ創出:4,000万~5,000万ドル
- 太陽光設置:170~180MW(前年並み)
- 蓄電池設置:265~275MWh(前年比+30%)
- 通年ガイダンス
- キャッシュ創出:2億~5億ドル
- 蓄電池設置拡大、太陽光設置は前年並み
- 1億ドル以上のリコース債務返済目標
- 2026年以降
- キャッシュ創出は毎年増加見込み
- リコース債務削減を優先し、余剰資金の資本配分は状況を見て判断
6. その他の注目ポイント
- 2025年から新KPI導入
- 6%固定割引率ではなく、毎期のマーケット金利を使用
- 創出価値や契約価値をより透明化
- ESG/社会貢献
- 低所得層向け設置強化
- 既存顧客のCO2削減実績も可視化
まとめコメント
Sunrunは利益率重視の成長に戦略を大きく転換。特に「蓄電池付きサブスクモデル」と「税制優遇フル活用」で高付加価値化を進めています。一方、財務面では着実にキャッシュ創出と負債削減を進めており、体質強化が進んでいます。政策リスクにも備え、安全在庫(Safe Harbor)戦略で柔軟に対応しています。2025年以降も「キャッシュ創出力の向上」を最優先し、株主価値向上に繋げる方針です。